不自然に感じられる事例も起きており、現段階での再検証を試み、また今後の課題点なども考察してみたい。
まず、ルール変更の経緯、その詳細についてのおさらいから。
07年にIFHA(国際競馬統括機関連盟)が設置した『裁決事項の調和に関する委員会』では、ルールの国際
協調を目的に「シンプルでわかりやすく、より合理的」な基準の導入を目指して検討されてきました。JRAも
それに賛同する形で検討が重ねられ、いよいよ今年の1月から導入、という運びになったわけです。
具体的には、世界的な基準として2種類あるカテゴリーIとII。昨年まで採用していたカテゴリーIIを、今年から
カテゴリーIに変更しよう、というもの。
カテゴリーIIは「加害馬の走行妨害が被害場の競走結果に影響を与えたか否か」で判断されるのに対し、
カテゴリーIは「被害場は加害馬に先着できたかどうか」という点が判断材料になります。
カテゴリーIIにおける、「被害馬の走りに影響を与えたか否か」の判断の仕方は、フェアプレーの精神に
つながっています。加害馬の過失を罰する、というのですから。
(>>2
以降に続く)
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/other/horse/2013/columndtl/201306130002-spnavi
>「悪質でなければ」ということですが、正直に言って、「悪質に見えないようにやる技術」は騎手なら誰しも
>持っています。
http://ameblo.jp/ohba-kazuya/entry-11540594777.html
の続き)
ただ、その姿勢は悪いことではないのですが、判断する人によって見解の相違が生じやすい。千差万別に
なって、審議結果に統一性、整合性が失われかねません。そうなっては混乱を招くだけで、“ルール”として体を
なさなくなる。昨年まで、さまざまな審議対象レースで論争が後を絶たなかったのは、そういった背景によるもの
でした。
カテゴリーIではそれらの問題、つまり判断基準の不透明さ、理不尽さが解消されました。カテゴリーIの
主目的は、馬のパフォーマンスを最優先に支持する、ということだからです。
わかりやすく言うと、騎手の不注意だか馬の癖だか、とにかく他馬の走行を妨害する行為があると、仮にその
加害馬が大差で勝利を手にしても降着、あるいは失格になっていたのが昨年まで。それを「大差で勝った馬の
パフォーマンスを最優先に支持しましょう」というのが今年からの考え方。
馬券を買っているファンとしても、これはとてもわかりやすい。だって、単勝馬券を買った馬が大差で勝ったのに、
スタート直後に他馬に不利を与えたからといって、その馬券が紙くずになるのは、どうにも納得できないのでは
ないでしょうか。
要するにカテゴリーIへの変更は、こうしたレース結果に対する考え方の見直しに他なりません。馬の
パフォーマンス優先であり、それは結果を尊重することであって、勝ち馬を支持したファンを守る、ということにも
なりますよ、と。
だから、基本的には、カテゴリーIIからカテゴリーIへの変更は悪いことではない、という立ち位置にいます。
とまあ、ここまでは新ルールの良い面に触れてきましたが、一方で導入以前から不安な点も少なからず
指摘されていて、実際にそのいくつかは表面化してきてもいます。
導入が発表になって、最初に問題視されたのは「失格、降着が事実上なくなるのではないか」ということ。それは
まったくその通りなのですが、この件に関して気になっていることがあります。
の続き)
新ルール導入に際して、ファンへの周知、浸透を目的として各競馬場、ウインズではルール説明の
アニメーション映像が繰り返し流されてます。その中で審議ランプの点灯について、「5位までに入線した馬の
着順に変更する可能性がある場合に審議ランプを点灯する」とあります。
新ルール導入から日も浅い1月20日、中山メインのAJCC。勝ったダノンバラードが直線で内に斜行し、ちょうど
加速しかかったところで大きく立て直すことになったトランスワープが2着に敗れました。この時、場内の一般の
ファンがどよめいたほどわかりやすいアクシデントだったのに、審議ランプはつきませんでした。レース後、
10分以上が過ぎてから審議ランプが点灯し、「トランスワープの萩原師と大野騎手から異議申し立てが
あったため審議する」というアナウンスがありました。結果は新ルールの基準で“到達着順通り”。
この時に感じたのは、「異議申し立てがなかったら審議ランプを点けなかったのか?」ということでした。ゴール
直前の1、2着馬の事例。それも不利を受けた方が大きく立て直す格好を見て、瞬時に「着順を入れ替える
ほどの不利ではない」と判断したとでも言うのだろうか、と。
ごく最近では、6月2日の安田記念。ロードカナロアが直線で抜け出すと、大外から脚を伸ばしてきたダノン
シャークに馬体を併せ、外へ外へと押しやるようにしてこれを抑え込み、ショウナンマイティの追撃を振り切って
優勝しました。
レースはスンナリと確定。ロードカナロアの力強い走りは印象的でしたが、断続的に進路を替えながら入線した
ことはテレビ映像でも簡単に確認できるほどで、審議ランプが点灯すらしなかったことに違和感を覚えたファンも
多かったと思われます。そのうえで最終レースが終わった後に発表になった制裁を見ると、岩田騎手に
10万円の過怠金……。
この2つは象徴的な事例かもしれません。旧ルール当時からの判断基準の傾向に、「前に入る行為には厳しく、
横に動く行為には甘い」というのがありましたが、AJCCは前者で安田記念は後者。それにしたって、上位
入線馬のゴール前の事例を、瞬時に判断して確定させる、というのには無理があるように感じます。
の続き)
気になっているのがここ。というより、最も危惧するのが、裁決委員の意識に「カテゴリーIでは降着、失格はない」
という大前提が定着してしまってるのではないか、ということ。「初めにセーフありき」の意識に支配されて起きた
事象を観ていやしないか、ということです。
万が一、「審議したからどうなるものでもない」という理屈が通るなら、それこそ審議の制度自体に意味がない。
裁決委員の存在意義すら薄れてしまいませんか。
審議ランプを点灯せず、でも騎手への制裁金は10万円。これ、主催者として何らかの説明がないと、ファンは
不信感を抱くだけじゃないでしょうか。
ちなみに、カテゴリーIで失格になるケースとしては「極めて悪質で他の馬や騎手への危険行為」と、「競走に
重大な支障を生じさせた場合」とあります。
“極めて悪質”って、どのあたりに線を引くのでしょうか。先の安田記念。他の馬への危険行為だったかどうかは
さておき、瞬間的にではない数秒間走る距離を、馬体を寄せていく行為について、悪質であるかどうかの判断
というのは、やっぱり“審議の必要なし”とは思えない気がします。
その部分に直接関連しますが、導入に際して問題視されたことのもうひとつが、「レースが荒れるのではないか」
という点。これは騎手の騎乗スタイルについてで、つまり「少々ラフなことをやってもセーフだから」とする
考え方が定着すると、アンフェアで、ややもすれば危険な騎乗をする騎手が増えるのではないか、という懸念
です。「やり得」がまかり通るのではないか、と。何人かのトップジョッキーが、そういった意味のことを発信して
いました。
これについてJRAは「制裁を厳しくすることで対処する」という姿勢を強調しています。確かに“馬セーフ、騎手
アウト”の例や、過怠金を科すケースも増えた印象はあります。しかし、抑止力として、どこまで機能してる
でしょうか。
の続き)
自社の“競馬ブックオンライン”上のコラムでも触れたことがあるのですが、ルール変更を行う過程で、ちょっと
した不備なのではないか、と感じているのが、「制裁を厳しくする」と謳いながら、でも制裁規程には見直しが
行われなかったこと。過怠金の上限を引き上げるとか、騎乗停止期間を伸ばすとか、制裁点をポイント制にして
積み上げて判断するとか、いろいろ考えられると思うのですが、そこにはまったく手がつけられませんでした。
まあ規定の見直しには、法律関係の諸問題が絡むのかもしれません。でも、放置してちゃいかん問題だと
思います。
ここまでを総括すると、「初めにセーフありき」の意識の蔓延。これがカテゴリーIの最大の弊害なのかも
しれません。そうでなくとも日本のファンは大人しくて紳士的ですが、たとえそれが諦めによるものであっても、
益々不平不満を口にしない従順なファンが増えることになったら、競馬全体の発展はおぼつかないでしょう。
その点のフォローに役立つかどうかはさておき、そもそも裁決に関しては以前から外部のチェック機関が
必要なのでは、と思っていました。審判業務を外部に請け負わせるのはハード面で無理があるので、例えば
外部に裁決の内容をチェックする“第三者機関”みたいなものを設けるなどして……って、これまた絶対に
激しい拒否反応があるでしょうね。相手は農林水産省管轄の特殊法人ですから。もっとも、主催者側の方針の
前には、まったくの無力である可能性も否定できない……。
そうなると、やっぱりとりあえずは一人一人のファンが、それぞれに厳しい目でもってチェックしていくように
するしかなさそうです。
主催者にとって、従順で、物分りのいいファンに落ち着くのか。はたまた自分の目で観て、考えて、問題意識を
持ったファンとして競馬と向き合うのか。
新ルールの導入によって、我々ファンにとっても新しい価値観、意識改革といった難問を突きつけられている。
そう考えていいでしょう。
でもそういうルールなんだからルールを利用すればいいだけ
ダーティ騎乗推奨ってだけでしょ?
外人とかだったら賞金の損得考えて賞金高いレースではあからさまにやるしな
ベリーのように
しかもクライアントは新ルール悪用してラフな騎乗してるのばっかりだし
あんな勝ち得モンキーが日本人から出る事は企画段階では想定されてなかったと思う
ラフプレーが駄目ならセパレートコース走ってろw
外れた時:今不利なかったら勝ってたやん!降着!降着!完全に降着!金返せヴォケ!!
↓
操馬テクとペース配分で決まる時代
↓
追える腕力で決まる時代
↓
斜行・走路妨害上等の時代 ←今ここ
その後の進行がグタグタに押しちゃうのが一番イヤなんだと思う
時間の制限なければじっくり審議したいんじゃあないかと思われ
全ての競馬野郎が緑茶視聴してるとは限らないしな
地上波中継で番組終了まで確定しないとフジとかにクレームいれる奴も多そう
最近の4453はやる気が感じられない
力の足りない馬を勝たせる技術って意味では物凄いよ、岩田は
カナロアの安田は完全にアウト
G1で過怠金10万円以上のやらかしは向こう1年間G1出場停止とか
競輪は地元、人気選手なら何やってもセーフとか
くそみたいな状態だし
罰金が本人が許容できる範囲ならやってもいいってもんだし
そんなに危険騎乗が困るなら罰金じゃなくて騎手免許一発停止にすればさすがの猿でも上品な騎乗になるでしょ
競馬ファンの憤りを見事に綴ってくれてるな。おかしいものはおかしい。主催者のせいでこれ以上競馬がつまらなくなっていく様を見てられない
100年前も100年後も変わらず日本人はフェアプレーが好きなんだよ
最終コーナーとかで他の馬を妨害した場合、
落馬した事による失格処分の他に
妨害したことによるペナルティーも加算して欲しい
空馬になった場合、レース中の妨害は馬によるものだから
例えば数日メシ抜き処分とか、鞭叩き100回処分とか
他馬を妨害して馬の力を出し切れなくするようなでしゃばりな騎手はいらない。
ようするに馬券買うのに出来れば馬だけで比較したいの! 騎手のことなんて考えたくないんだよ!
事故点つけて基準超えたら数開催重賞騎乗停止、一年で2回処分受けたら
次年度全G1騎乗停止とかにすればいい。
有力馬でもコロコロ乗り替わりがあって主戦騎手なんて意味も少なくなってきてるんだし。
ギャンブルのコマとして始まった競輪や競艇とは成り立ちが違うのは理解するけど。
ああ進路ないわあ、と引く騎手よりスペースこじ開ける騎手や
抜かされそうになる相手にぶつけて先に出ようとする騎手を信頼する。
ダーティーとか言ってる奴は仕事を甘くみてると思う。
降着は激減させてもいいけどその分騎手や厩舎をしばき倒すほどの制裁をバンバン発動させるべき。
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